分け入っても分け入っても萌えの山、マイウェイその4

韓国映画マイウェイの腐女子語りも佳境に入って参りましたが、その前に。

あの~、もし真面目な感想を読みたかったのに、此処に辿り着いちゃった方がいらしたらゴメンナサイね。
そう云う方への配慮として、ワタシ最初に萌えとか腐女子とか云ってますから。
これは求めてたものと違うってそこで気付いてね。
うっかり読んじゃって気分害されても責任とれないんで、自己責任で宜しくお願いしますm(_ _)m


ジュンシクの聴力が失われていて、しかもそれが自分のせいとなると、ただでさえそれまでの事で負い目のあるであろう辰雄のショックは更に深かったと思われます。

が、そんな事はおくびにも出さず、笑顔でジュンシクを気遣う辰雄。
浜辺でサッカーをして、海まで飛んだボールを追い掛けて走る時には、二人とも子供みたいな笑顔をしている。
このサッカーのシーンは良いですね。心が和むのと同時に、ここに居る奴ら、このあと大半が死ぬんやなと思うと無常感も沸き起こって切なくなる。

辰雄が京城に引っ越してきて、競争相手が出来て嬉しかったと、子供の時の事をジュンシクが振り返る。

ジュンシクが辰雄に憤りを持ち反目しながらも、殺せない、見過ごせない、無視出来ない、反射的に庇ってしまうのは、心の底にこういう思いを持ち続けているからで、やっぱりジュンシクは辰雄に生きていて欲しい、ずっとライバルでいて欲しいと思ってきたと云う事でしょう。

ずいぶん遠くへ来てしまったと、故郷を懐かしむようなジュンシクの言葉に、辰雄はジュンシクを京城に連れて帰ろうと決意したのだと思います。

脱走の企てをジュンシクに明かす時、辰雄は「お父さんとウンス(ジュンシクの妹)のもとへ帰るんだ」と云うんです。
この時点で、辰雄は自分の事はもうどうでも良くなってるんですね。
自分のせいでこうなってしまったジュンシクを、家族のもとへ帰したい。多分それが自分に出来るせめてもの罪滅ぼし。

辰雄が家族や故郷を思うようなシーンは一切出てきません。副官の故郷の話に、子供の頃祖父に連れられて行った事があると答えるくらい。
多分辰雄の性格からして、父母と大喧嘩して縁切り同然のかたちで軍人になったんじゃないかな。
恋人だの婚約者だのもいないみたいだし。
オリンピックの夢をなくし、アスリートの誇りもなくし、国もなくし、尽くしてくれた部下もなくし、皇国軍人の誇りもなくし(これは自分で捨てたかも)、多民族で構成された外人部隊の一員となり民族の意味すらなくした辰雄に、唯一残されたとても大切なものがジュンシクで、それだけは何が何でも守りたい、失いたくないものになっていたわけです。

辰雄と云う人は、思い込みの激しい性格なんだと思います。
だから自信過剰だし、ヘタレると結果以上に傷付くし、軍隊の教育にもあっと云う間に染まり、行き過ぎた国粋主義者になってしまう。宗教にハマると盲信、恋をすると盲目なタイプだな(笑)。

つまり逆にとれば、愛したものにはとても深い情を示すと云う事です。
辰雄はジュンシクを、自分にとって大切な存在と認識して(と云うか愛して)しまったので、自分の事は考えられないくらいに盲目的になっていると思います。

辰雄が朝鮮人を憎悪したのも、殺された祖父への愛情深さの反動だと云えますが、ジュンシクが辰雄を憎みきれない要因の一つが、この辰雄の祖父の死にあるんじゃないかと思います。

ジュンシクも、辰雄の祖父の無惨な死を見ています。
そして一緒の家で育ったのだから、辰雄がどれだけ祖父を慕っていたか、よく知っている筈です。

だから辰雄が朝鮮人を恨んでも憎んでも(朝鮮人の仕業と特定されてはいませんが、まあ状況から見ても朝鮮人によるテロ行為と考えるのが妥当)、それは仕方ないと思ってたのではないでしょうか。

勿論、それと理不尽な暴力を振るわれたのは別問題だけど、自分の同胞が辰雄の祖父を殺したと云う負い目が、ジュンシクの辰雄に対する感情を複雑にしていたと思います。

ジュンシクの誠実さは生まれ持った資質であると同時に、辰雄の祖父を殺した同胞のようには自分は決してならないと云う意思の発露なのかもしれません。そして彼はその事をずっと、身をもって辰雄に示し続けていたのかもしれません。

そんな清濁併せ持った感情をすべて飲み込んで、二人は互いに唯一無二の、魂のどこかが繋がった存在になったんですよね。

それなのに、連合国軍のノルマンディー上陸攻撃で二人の命は風前の灯火…。生きる為に走る二人を、容赦なく砲弾が吹き飛ばす。

身を起こした辰雄の目に入ったのは、ジュンシクの胸から勢いよく吹き出る血…どう見ても助からない致命傷。

それに気付いた辰雄の表情が………。

絶品だっっっ!!!!

嗚呼もう辛抱たまらん……オダジョー、アンタなんちゅうカオすんねん!

その表情は反則!

どう見ても恋人の死を悟った悲劇のヒロインのカオ!!!!

いっぱい涙を溜めた目で、ひたすらジュンシクだけを見つめる辰雄…。
ジュンシクにドッグタグを引きちぎられても、何してるんだろう?みたいな反応で、周囲の事なんか全く見えてない。
心だけ分離してしまったように、辰雄にはジュンシクしか見えていない…。

息絶えたジュンシクを抱き締めて、号泣というか慟哭というか、とにかく身も世も無く泣き叫ぶ辰雄の周りをカメラがぐ~るぐる回る……って、ちょっと待て!そのカメラワークは普通男女のラブシーンとか別離のシーンとかに多用される演出だろう!!
何で男同士のシーンで使う!?

もうこれアレですよ。辰雄カンペキにオンナ扱いですよ。
オダジョー、監督に恋人が死んだ女の気持ちになって泣け!とか云われたんじゃない?それくらいすごい泣きっぷり…。

「ゆれる」でもラスト近くで8ミリ見て泣き崩れるシーンがあったけど、こっちは死んだ人間が対象なので、情感のこもりかたがハンパない。

はあぁ~、ホンマこのクライマックスは腐女子への最高の贈り物でっせ!
特Aクラスのルックスと演技力を持った東洋人の男優の共演で、極上のBL展開が拝めるんでっせ!!
日本中の腐女子が今一番見なアカン映画はこれやっちゅうねん!!!!!!

しもた、コーフンし過ぎて大阪弁になってもた(^。^;)。

いや普通なら、ようやく友情で結ばれた二人を死が引き裂く切ない物語に涙する筈なんですけど、その前に萌えに萌えてしまって、友情じゃなくて愛よね!ラブだよね!?と心の中でウハウハ状態だったもんで全く泣けませんでした、ゴメンっm(_ _)mm(_ _)m

…しかし辰雄はこのあと連合国軍の捕虜になっても、3日くらい泣き続けてそうな気がするなあ…(-.-;)。

あー、ダメだ、今回で終わるつもりがまだ続いちゃう。もう少し付き合ってください。

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